ミャンマーよもやま情報局

関西福祉大学 勝田吉彰研究室。科研費研究でミャンマーに通っています。学会発表や論文には入らないやわらかいネタをこちらで発信しています。取材や照会など連絡先はこちらへ myanmar@zaz.att.ne.jp

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ミャンマーの医療と福祉

保健スポーツ大臣の国会答弁でメンタル医療体制の不足と希望が明らかに

ミャンマーの精神科医療体制。国会質疑で保健スポーツ大臣(Dr. Myint Htwe氏)の答弁から。下院での答弁です。あらためて人材不足が明らかに。 質問者はTaungdwingyi Township lawmaker U Min Theinで、地方レベルの病院に精神科医を増やす気があるかと質した…

ミャンマー軍の男女共同参画一歩前進、(意外にも)女性看護学生一期生卒業

ミャンマー軍の看護師・コメディカル養成学校の卒業記念パーティーの光景。これまで看護学生も基本男性ばかりでしたが、今回、女性の第一期が出ました。 ヤンゴンのミンガラドン軍事区域に建つDSMA(軍医大学。Defense Servises Medical Academy)のホールで…

少数民族連合軍を「テロ組織」としようという提案・・・民族和解の行方混沌

ここのところの、北部で散っている不穏な火花にからみ、ミャンマー軍事大臣の提案、北部同盟を「テロ組織」と認定しようと国会提議。 軍大臣Lt-Gen Sein Win氏。11月にミャンマー軍との交戦になった4組織を含む連合 (Kachin Independence Army (KIA), Ta…

ミャンマーネタふくめた講演会、管理人や名知先生も登場!(12/1 飯田橋)

ミャンマーの話題を含めた講演イベント、12月1日に東京・飯田橋で開催です。管理人も名知先生も講演します。よろしければどうぞ。 JAMSNET、海外邦人の医療を扱うNPOです。もともと米NYで発足しましたが、日本国内を経てアジア各国に拡がっています。今回…

ミャンマー僻地の医療を支えるミャンマー軍の移動病院

ミャンマーの山間僻地。映画に出てくるような僻地には医療機関が十分にあろうはずもなく、ではどうするかというところでミャンマー軍の移動病院がその任をになっています。「これから市民のところへ向かうぞ!(Ready to go for our citizens)」と知人軍医…

アウンサンスーチー氏が手術を受けていた

ミャンマーでM6.9の大地震が発生しているのに、アウンサンスーチーが陣頭指揮をとったり現場入りしたりの(当然期待される)画が現地メディアに載らないなあと思ったら、手術を受けていたのでした。 アウンサンスーチー氏の白内障の手術を先週と本日(2016.…

ビクトリア病院の裏側、外部公開の画像

ヤンゴン邦人のよりどころ、ビクトリア病院の裏側、医療者向け一般公開の映像がFB経由で流れています。解説を加えながら紹介。 ビクトリア病院の排水処理。トイレ排水をふくむ一般排水は、クボタ製浄化槽で処理。臨床検査室からの排水はバイオ処理。まあ先進…

ヤンゴンのビクトリア病院、外来正式始動!

ビクトリア病院の日本人医師+看護師による診療が正式スタートしています。看護師さん着任の初日におじゃましてきました。 ビクトリア病院LEOメディカル部門。日本側の大雄会の名前も入った新看板も入りました。実は準備期間は相当長く、昨年から 日本人医師…

ミャンマービール工場で産業医の仕事をみた。実直な産業医に守られた良職場に見えるけど。。。

ミャンマービール。つい昨年、キリンビールが買収して大ニュースになったばかりで、ミンガラドンに広がる大工場には、大使を筆頭にちょくちょくと現地在住の日本人の皆さんも招かれているようです。が、「キリンの人」じゃなくて「ミャンマー人の伝手」で行…

ミャンマー人と日本人の思考回路が似ているらしい、そっくり行動の現場写真、またひとつ

ミャンマー人と日本人がそっくりな行動をとっている現場写真が流れてきました。「新入医局員歓迎会」の光景が、笑っちゃうぐらいそっくりなのです。 毎年新年度になると、日本中の大学病院近くの飲み屋さんは「新入医局員歓迎会」で書き入れ時を迎えます。こ…

アウンサンスーチー氏とミャンマー軍の距離感を嗅ぎ取れる画像

アウンサンスーチー氏はミャンマー軍の人材に相当なる信頼感を抱いているということが読み取れる画像

ミャンマー政府が精神科医療に向ける暖かい視線

ミャンマーで2か所の総合精神科病院のひとつ、Yangon mental Health Hospital。ヤンゴン中心部から車で丸一日かかる場所ですが、保健省の副大臣が直々に訪問した様子が精神科医たちのFBにアップされています。 訪問中、かなり好意的な発言が続き、 地域精神…

新たな歴史の1ページ、ミャンマー初の電撃療法が運用開始

ミャンマーの精神医学界の新たな1ページを刻んだ日。 ミャンマー初のECT(電撃療法)ユニット運用開始です。Brain Stimulation Unit。かつてこの療法は筋弛緩剤なしで実施され、けいれん発作とそこから派生する事象から問題視され、行われなくなりました。…

ミャンマーの大学教授が倍増するぞ(臨床教授制度の創設)

ミャンマーの大学教授が(おそらく)倍以上に増えた模様です。キーワードは「医大の増設」と「臨床教授」。 付き合いのながい精神医学関連の面々を例にとりましょう。従来、教授(Professor)の肩書をもつのは、Univesity of Medicine1, Yangon Uniiv(ヤンゴ…

ミャンマーの視覚障がい者の現場

ミャンマーの視覚障がい者。私がかつて勤務していたアフリカの途上国数か国で日常的に見ていた光景。白い杖を持った物乞いの痛々しい姿・・・というのはミャンマーではあまり見かけません。ではどこでどう取り扱われているのか。院生君の研究現場からちょっ…

洪水被害者支援に動くミャンマーの精神科医たち

洪水の被災者支援。これからPTSDの大量発生が予想されるところ、トラウマケアとして、精神科医たちの動きです。 TV出演でトラウマケアの啓発活動に頑張っているのは、私のヤンゴン訪問のたびにお世話になっているDSMA(軍医医科大学)講師の先生です。(彼は…

ヤンゴン医大2の学位記授与式。旧宗主国の伝統が清く正しく受け継がれている

ヤンゴン医大2(University of Medicine2, Yangon)で学位授与式がおこなわれました。その素敵な光景がアップされています。 この面々は精神科医が2名、麻酔科医が1名。 教授たち。次の卒業式では私もこんな恰好してみようかな(笑)。通報されるからやめと…

洪水被害のミャンマーで精神科医がトラウマケアの猛特訓中なう

今年の雨季はとりわけ甚大な洪水被害をうけたミャンマー。いま、この国の精神科医たちがトラウマケアの猛特訓中です。 0otyly 大きな災害に見舞われたとき、心的トラウマに苛まれる人々が大量に発生します。 自身が流されかかったり、水没家屋から命からがら…

ミャンマー医学界の摩擦

ちょっと困ったお話。ミャンマーの医師たちのあいだでちょっと摩擦が生じていて、私のフェイスブックのTLが黒いリボンでいっぱいに。 ミャンマー保健省の幹部に、軍医大学(DSMA)出身者が登用されたことをめぐり、ヤンゴン大出身者が抵抗している模様で、黒…

ミャンマー雨季の光景、病院はこうなるという現実

ミャンマーの雨季、病院もこうなりますという光景。昨年同期にもほぼ同様の写真が現地の知人医師たちのフェイスブックにアップされていました。北部大水害の光景とは異なり、こちらは雨季の日常的光景です。 ミャンマー北部、東ダゴン、Ywathargyi村に存在す…

ミャンマーのデング熱感染者数が激増、今年前半で1万人超

デング熱。感染者数が激増し、今年前半ではやくも1万人超。死亡例も45例でており、今後のなりゆきが懸念されます。 昨年東京代々木公園の発生で三桁の数字が日本の報道をにぎわせたデング熱、ミャンマーでは桁2つ違うわけですが、今年の数字は昨年2014年…

東京FM「未来授業」第四話(2014.11.6)

東京FM「未来授業」第四話です。 「感染症の時代を生き抜く」をテーマに半蔵門のスタジオから7分ほどお話させていただきました。東京FMのHPからダウンロードいただけます。 あらゆる感染症に共通の「身を守るワザ」を解説しています。後半はエボラのお話。 …

ミャンマーで知的障害児はどう扱われているのか

ミャンマーの知的障害児の特別支援学校。一部日本のODAもはいり、清潔な環境で大切に育てられています。多人数配布用おみやげの例も。 ミャンマーの知的障害児はどのような環境に置かれているのか。ヤンゴンの特別支援学校に連れていってもらいました。 場所…

ミャンマーの自閉症ケア

ミャンマーの自閉症ケアの現場。ミャンマー自閉症協会(Myanmar Autism Association)事務局では、デイケアセンターを運営。ヤンゴン中心部から少しカンドージ側に行った雑居ビルのワンフロアにあります。 スタッフの大部分は、自閉症児の親御さんのボランティ…

ミャンマーの悩みはヘロインの薬物依存症

ミャンマーの抱える社会問題といえば、薬物問題があります。黄金の三角地帯で少数民族がヘロイン生産をいまだに止めない状況下、依存症者はコンスタントに発生し続けます。 依存症に対し、メタドンという、ヘロインと似た構造式をもつけれども害の少ない薬で…

ミャンマー人の水かけ祭りの過ごしかた(その1:病院の人々)

水かけ祭りにしらけ顔のミャンマー上流層の過ごし方。 ミャンマーの新年、水かけ祭りのシーズン。大通りにはにわか仕立ての観覧席が組まれ、「放水の権利」付きの有料席になったりします。ガイドブックには「この時期、誰にでも水をかけて良い(郵便配達と妊…

ディアスポラの活動がミャンマーを発展させる

Diasporaやむなく国を出たミャンマー人たちが、民主化した祖国に支援の手を伸ばしています。 ディアスポラ(διασπορά、英:Diaspora, diaspora、ヘブライ語: גלות)とは、(植物の種などの)「撒き散らされたもの」という意味のギリシャ語に由来する言葉で、…

東京FM「未来授業」第三話(2014.11.5)

東京FM「未来授業」第三話です。 「感染症と人間心理」をテーマに半蔵門のスタジオから7分間ほどお話させていただきました。東京FMのHPからダウンロードいただけます。 海外生活で、現地に耳慣れない感染症が広がると日本人社会も現地社会もパニックになり…

ミャンマー人のプライバシー感覚(その3:入院患者さん)

ミャンマー人のプライバシー感覚、3回目は入院患者さん。私は商売柄、ミャンマーに行くと医療施設や軍事施設にお連れいただくことが多くなります。こういう微妙な場所で私が使うコツは、「カメラを相手側のお付きの人に渡してしまう」ことです。撮りたいと…

ミャンマービジネスのヒント:あなたの会社名ブランド名を浸透させるヒント

これはヤンゴンから車で1.5時間北上したダゴン地区にあるMental Health Hospitalの院内です。軍事政権終了後も、ついこの間まで外国人の見学一切お断りでしたが、ヤンゴン大学教授とコネクションつながり、行ってきました。 入ってみたら、いままで外国人を…