ミャンマーの大学教授が(おそらく)倍以上に増えた模様です。キーワードは「医大の増設」と「臨床教授」。
付き合いのながい精神医学関連の面々を例にとりましょう。
従来、教授(Professor)の肩書をもつのは、Univesity of Medicine1, Yangon Uniiv(ヤンゴン第一医大、以下UM1)、University of Medicine2(ヤンゴン第二医大、以下UM2)、University of Mandaley(マンダレー大)、Defense Services Medical Academy(軍医医大、以下DSMA)それぞれのトップ、すなわち精神科医で教授と称する人は4人だけでした。(これらのポストを定年退官した人も生涯教授を名乗れますが)
これに、マグウェーとタウンジーの2医大が新設されてそれぞれのボスが加わり6人に。
さらにclinical professor(臨床教授)がUM1、UM2、マンダレー大、ネピトーに新設され(ネピトーは大学ではないので病院付)10人。
この国の精神科医数は100人あまりなので10人にひとりは教授になれることになりました今年から。
この写真は2015年9月の訪問時に彼らがランチの席をもうけてくれた時のものです。
私の左側から連続して5人、すべて教授・教授・教授・教授・教授の肩書になります。
これが精神科だけということは考えにくく、すべての科で横並び的にと考えるのが自然でしょう。となるとミャンマーのプロフェッサーが倍増!ということになります。
教育機能の充実を重視してということで増設されたものと思われます。が、このような事をする隠れたメリットは別にあり、医者という人種を給料を増やさずにやる気にさせるのに、教授の肩書を与えるというのは実に有効ということがあります。
教授の肩書インフレーションと権威低下、という点では日本はミャンマーのはるかはるか先を行っていて、医局によっては主任教授と(単なる)教授数人、離れた付属病院に臨床教授、非正規雇用の客員教授に特任教授。さらには4年制の他学部に教授を送り込み・・・なんて所もあったりします。まあ、勝田が教授を名乗れてる時点で推して知るべしなんですが。
肩書作戦でやる気になったベテラン医師たちがぐんぐんミャンマーの医療を盛り立ててゆくことを期待しています。