なかなかまとまらない少数民族問題。昨年後半からの北部でドンパッチ再開にあたってのキーパーソンのひとり、えなりかずき似のカチン族の親玉、General Sumlut Gun Maw氏がチェンマイで取材に応じイラワジ紙記者に吐露したところ紹介。
北部での戦闘から政府とUNFCとの交渉は滞っています。非公式な話し合いは再開したものの、まだ休戦(NCA)にサインしていない勢力が2月のパンロン会議に出席するかどうか不透明。そんな中でえなりかずきの主張は・・・
- ミャンマー軍は4カ月にわたってカチン独立軍に攻撃を加え、我々はいくつかの拠点を失った。
- (アウンサンスーチー氏もティンチョー大統領も沈黙を保っていることをどう思うかと問われて)、彼らは発言すべきだと思う。あえて彼らを批難することはしないが、彼ら政府が黙っていることでミャンマー軍の行為を促進することになっていると思う。
- 北部での行動で協力している同盟を北部同盟とよび、また、北部同盟軍は TNLA, AA, and Kokang [Ta’ang]から成る。
- (少数民族のリーダーは、問題を政治的に(武力ではなく)解決したいと言っている。けれども最近の行動はこれとは矛盾するのでは?と問われて)たしかにひとつの戦闘だけを見ればそう見えるかもしれない。しかし、たとえばGideonの件では先に政府軍側がやってきたからやり返しただけなのだ、反撃は15日間しかやってない。
- (ミャンマー軍から、「テロリスト」とか「反乱軍」と呼ばれていることに対して)政府は我々のことを公式にはそう呼んでいない。しかしミャンマー軍トップはあらゆる場でそう言ってまわっているが、それは正しくない。テロリストかどうか決めるのは民衆だ。だからカチン族の人々や地域の人々がそう思っていない限り、我々はテロリストでも反乱軍でもない。そしてKIOは暴力をふるっていないから、人々は支持している。
- ミャンマー軍トップが、我々のことをテロリストと呼んでいる以上、話し合いの席につけないと、13日にアウンサンスーチー氏に会ったときに名言した。テロリスト呼ばわりが、和平交渉すすまない主たる要因だと。
- 政府によって認められていないTNLA,MNDAAを含めた全精力がサインしたら停戦応じるが、政府の言い分はサインした者とだけ停戦すると。
- 戦闘が個人的利益のために行われているとの説に対して否定。徴税も組織でおこなっていて特定人物がおこなっているということはない。
- (戦闘後、避難民が国境を越えて中国側に逃れようとして、中国当局に追い返された件について)中国側と交渉している。
- (なぜ武装が継続するのか?)平等と連邦制のため。平等な条件で交渉につくため。そして憲法に盛り込まれるべきだが、誰も(2008年軍事政権時の)憲法改正に言及しないのも暗礁に乗り上げている理由のひとつ。武装解除してしまったら、どうして憲法が変えられるのか?
- (NLD政権主導の和平プロセスについて消え去ってしまうのか?継続できるのか?)
NLD政権には和平への意思は確かにあるが、その能力がない。8月に21世紀のパンロン会議がおこなわれたとき、我々は新政権に敬意を示すため参加した。しかしそこで話し合われたのは満足できるものではなかった。非力だと思う。 - (21世紀のパンロン会議の何が不満?)
会議conferenceと称する限り、会議の体裁がなければいけない(のにない)。次に、パンロンの名前を冠するなら、連邦制の話に優先順位を置くべきである。パンロン会議の名を冠するならば、1947年アウンサン将軍主導のパンロン会議での内容を入れるべきなのに、そうなっていない。それならパンロン会議の名前は使わないで、別の名前を我々は提案している。 - みなさんは、停戦(NCA)とパンロン会議は同じことと言うが、それは異なる別のことである。NCAにサインするのはふつうのことだが、これがちゃんと続くのか見極める必要がある。
KIA General Gun Maw: ‘To Talk and Live as Equals, That is Genuine Peace’
醒めた目で政府を見ている、道のりの遠さが実感されるインタビューですね。
停戦への不信、テロリスト呼ばわりされることへの強い反発。NLD政権への不信。。。
あくまでも時間かかります。
この顔とそっくりなのは親しみもてるのだけどなあ・・・(笑)
KIA General Gun Maw: ‘To Talk and Live as Equals, That is Genuine Peace’