ミャンマーよもやま情報局

関西福祉大学 勝田吉彰研究室。科研費研究でミャンマーに通っています。学会発表や論文には入らないやわらかいネタをこちらで発信しています。取材や照会など連絡先はこちらへ myanmar@zaz.att.ne.jp

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ワンコインで功徳を積んで来世の環境を良くする方法:その5(鳥を放そう!)

 ミャンマーでワンコイン(500円以内)で徳を積んで来生の環境を良くする方法、その5は「鳥の解放」です。

 上座部仏教の考え方、富める者もそうじゃなくても、自分の出来る範囲でパヤー(寺院)に寄進したり、貧しき人々に施しをすれば功徳を積めて、よりよき来生に一歩近づくことになっています。だから、仏様が見ているパヤーでやるのが最も良いのでしょうが、パヤー外でもひとつ紹介。

 ミャンマーの路上や広場やパヤーの周辺に、鳥かごを抱えた女性がいます。概してこんなお疲れ気味の表情を浮かべていたりします。

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 かごの中には、動物愛護運動家が見たら目をむきそうな高密度で鳥が詰め込まれています。で、この女性になにがしかのお金を渡すと、かごの鳥を手渡ししてくれます。〇〇チャットちょうだいと言ってくることもあれば、ご随意にということで、500チャットか1000チャット札あげることもあります。ペット屋さんの商行為というより、とらわれた生き物を解放して功徳を積む行為ですから1万チャット札をポンと渡しちゃても、あなたの自由です。そして手渡された鳥を空に向かって放すと、空高く飛んでゆき、あなたには功徳がワンポイント積み上がり悟りに一歩近づいたという仕組みです。

 鳥かごを前に路上に座っているのは、写真のような女性です。赤ちゃんを抱えていますね。中国あたりでは物乞いに赤ちゃんをレンタルする商売があるとか、物乞いをたばねるシンジケートが赤ちゃんを調達するだとかいった話を、私はかつて北京在勤中に何度も耳にしましたが、まああちらは無宗教共産主義国家、功徳を積む話にはなっていないので、あちらはあちら、こちらはこちらで、そんな話にはとらわれないで、功徳を積みましょう。

 なお注意が必要なのは鳥インフルエンザの発生が報じられたとき。鳥の感染ならOIEから、ヒト感染ならWHOから発表されます。鳥インフルエンザのウイルスは、感染鳥類の腸管内で増殖し糞便中にウイルスが排出されます。おそらくこのおばちゃんから採血し抗体価を測定したら何がしかのものが出てきそうな気もしないでもありません。でも、ヒト感染が起こっていない間は、放鳥後すぐ手を洗う、サニタイザーですぐ消毒するという対応でよいでしょうが、ミャンマーでヒト感染が確認されたとWHOが発表すれば(その時には現地報道に大きく載るはず)、涅槃へ直行してしまってはシャレにならないのでこれはやめておいて、パヤーの仏様に金箔を貼りにで行くのが良いでしょう。

 

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