ミャンマーよもやま情報局

関西福祉大学 勝田吉彰研究室。科研費研究でミャンマーに通っています。学会発表や論文には入らないやわらかいネタをこちらで発信しています。取材や照会など連絡先はこちらへ myanmar@zaz.att.ne.jp

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アウンサンスーチー氏とタン・シュエ氏が密談したらしいと噂が本当ぽく流れている

ミャンマーの軍事政権独裁時代の大親分タンシュエ氏。その孫とアウンサンスーチー氏が会ったという話は日本の報道にも載っているところですが、今度は本人と密談・・・と、"rumour"の形をとりつつも、イラワジ紙に報じられています。しかも英語版

イラワジ紙英語版ミャンマー語版の翻訳ではなく、そのごく一部を訳しているにすぎません。つまり、特に重要と考えていることのみ載っていて、彼らがこの"rumour"にかなりの信ぴょう性をもっていることを示しています。

アウンサンスーチー氏vsミンアウンフライン将軍、同vsテインセイン大統領会談から2日後の昨日(12/4)会談(の信ぴょう性を伴うウワサ)。シュエマン議長のアレンジで会談が実現したと。

NLD幹部に取材したら「許可されていないから肯定も否定もしなかった(neither denied nor gave confirmation of the meeting)as they didn’t have authority (to disclose the information),」

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タンシュエ氏といえば、アウンサンスーチー氏の自宅軟禁責任者、骨肉相食む感情をお互いもっているはずですが、お互いそんな事言ってられない状況ということでしょう。

軍事独裁の象徴みたいに受け止められているタンシュエ氏ですが、”奥の院”にあって、2012年以来の民主化にハンコを押していたわけで、意外に柔軟(現実的)な議論が展開されていたもかもしれません

また、この件の報じられ方が、今後を象徴しているような気もします。

お互い”犬猿の仲”とか”恩讐の・・”とか”因縁の・・・”とか表現されるような複数人が、膝突き合わせて現実的議論をすすめてゆく。でも表向きにすれば民衆がストリートで暴れてしまうかもしれないから、リークしてはneither denied nor gave confirmation of the meeting)as they didn’t have authority (to disclose the informationという枕詞をくっつけて報じられてゆく。ガラス張りでもなく鉄のカーテンでもない、その中間に”すりガラス”的な感覚ですすんでゆくのかもしれません。

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