ミャンマーの街を村を歩けば狂犬病の脅威は常時、肌で感じるわけですが、では実際にもそうなのか。国際的感染症情報サイトも注目する数字は、ヤンゴン総合病院だけで18例亡くなっていると報告。
今年2018年1~7月、ヤンゴン総合病院だけで5328例の曝露後免疫(咬まれてからワクチン接種して発症を防ぐ方法。やりかたは複数あるが基本的に5回接種が必要)を実施、死亡例は18例。
ここからわかるのは、今年の7カ月で18例亡くなっていることはもとより、ヤンゴンで5328人が咬まれて5回接種受けながら不安な日々を過ごしたという事実です。
狂犬病ワクチンは、咬まれる以前に打つ曝露前免疫(日本製は3回接種、最近改定されたWHOガイドラインでは2回接種)と、咬まれてから打つ曝露後接種があります。
通常、ミャンマーへの渡航者へのアドバイスとして(米CDCも検疫所も)、暴露前免疫は動物に接する機会の多い人には推奨の扱いで、全員推奨にはなっていません。しかしながら、7カ月で5328人が咬まれているなら、ミャンマー自体が動物との接触が多い場所ということになるかもしれません。
なお、ソースの国際サイトではさらっと流しておりますが、「Most of the victims were from Dala township.」とあります。犠牲者のほとんどは川の向こう側。これがダウンタウンだティラワだヤンキンだインヤーレイクだってことになるとエライコッチャですが行かなければ狂犬病罹患リスクはかなり減らせるのかもしれません。狂犬病のみならずボッタクリも多数棲息していることですし、とりあえず、わざわざ船に乗ってダラに行くのはやめておきましょう。
http://outbreaknewstoday.com/myanmar-rabies-18-deaths-recorded-yangon-hospital-29065/