ニューズウィーク誌。欧米メディアの多くと同様、ラカイン州の問題について”白人的上から目線”は以前からあったものの、今週号には欧米系メディアとしては割とマトモな論説が載っています。
- ラカイン州のイスラム教徒は、英植民地時代に統治者イギリスの「準パートナー」としてやってきたこと
- これまで何十年と軍政を批判してきた民主派の多くが一方でロヒンギャに対する軍の強硬な対応を支持している事実を忘れてはならない
- いまこの国は連邦の体をなしていない、スーチーがロヒンギャに手をさしのべその名を口にするだけでも今までの努力が水泡に帰す恐れがある
- スーチーの姿勢はアメリカ南北戦争でリンカーンがとった姿勢に近い
- 今のアウンサンスーチーには、ボノやニューヨークタイムズ紙の論説委員が思っているほどの自由はない。
まあ、ふつうにミャンマー人の友達がいる人にとってはごくごく腑に落ちる常識的なお話ではありますが、欧米系の上から目線論説に辟易してきた向きには新鮮でもあります。
ひとつ残念なのは、もともと「AUNG SAN SUUKYI IN NOT A MONSTER」というタイトルが付いていたのに、日本語版になったところで「アウンサンスーチーは悪魔になり果てたのか」と、ほぼ正反対のニュアンスのタイトルになっていることです。
日本語版編集部、これはダメダメNG!!
ほぼ正反対の方向に捻じ曲げられた残念な日本語タイトル