この人たち何してるのでしょうか? バンコクの街でミャンマー語のプラカードをかかげている人々。
プラカードを見ると(ミャンマー国内のデモと異なり)英語が併記されているものが多い。われわれはATMじゃないぞっ!なんてスローガンもあります。なんだなんだ。。。
実はこれ、タイで働くミャンマー人労働者たちなのです。
タイで働くミャンマー人、実に300万人! 海外に住んでいる日本人(外務省海外在留邦人数調査統計)が北はアイスランドから南は喜望峰の先っぽまでぜん~んぶ足しても129万人という数字であることを考えると、この数字がいかにすごいかわかります。
彼らが置かれている境遇はいささか気の毒です。タイとミャンマーとの間の協定がしっかり定まっていないこと、さまざまなヤヤコシイ手続きが介在することもあり、ブローカーが暗躍している。”人買い”まがい(というか、そのもの)のことも再々報道されています。
労働許可証の有効期限の問題、その延長にもブローカーが介在する余地あり。
私がジャンクションスクエアの最上階にあるジャーナリスト養成学校(MMDC)にお邪魔したとき、卒業制作のDVDを見せてもらいました。そのひとつが、まさにこれで、悪徳ブローカーが若者を騙くらかしてタイに連れてゆき、そこでタコ部屋まがいの(日本のブラック企業が可愛く見えるような)劣悪環境に置いてるドキュメンタリーでした。
そんな現状に、人権団体が抗議行動を起こしているのがこの光景です。
これからNLD政権がうまくゆくのか、一波乱二波乱があるのか、それは神のみぞ知るところですが、経済発展とともに、タイまで行かずとも職にありつける世の中になることを願っています。
写真のソース
https://www.facebook.com/IrrawaddyBurmese/
【追記】
このようなことが起こる背景。タイの失業率は0.7%。つまり実質的に完全雇用状態にあり、タイ人にとって仕事はよりどりみどりなのが現状です。タイ人は気に食わないことがあるとすぐやめちゃう。ちょっと給料のよいところがあるとすぐ辞めてしまう。ストライキをやられたりすることもない代わりに簡単に他社にうつってしまう・・・と日系企業の方も嘆いておられます(とバンコクのジェトロで聞いた)。そんなタカビーなタイ人がやらない3K仕事をさせられるのがミャンマー人(およびカンボジア人ラオス人も)というのは気の毒です。