ミャンマーに進出第1号店がオープンしたケンタッキー・フライド・チキン。この店のなかは、ヤンゴンの変化を映す定点観測ポイントと睨んでいます。客層・ふるまい・店の配置・メニュー品揃え・価格などなど。
まずは2015年9月の店に足を踏み込んだ記録。
入口にはいきなり、他国では見かけない人がいます。外側にはガードマンが、内側には一般店員より格段におしゃれなスペシャルおねえさんが。制服もスペシャルです。カメラ目線もバシッと決まります。(本人了解を得て撮影)
この人たちが、お客の顔や身なりを一瞬でみてドアを開けてくれるのです。
あまり汚れた風体の人は入れてもらえません。
お店に入れる人と入れない人のセレクションがあるスペシャルな空間なのです。バブルの頃の六本木ディスコみたいだなあ。まあ、日本人にはさっと開けてくれますから、うっかりするとその事に気が付かないまま入店すると・・・
次にこの写真、ちょっとわかりにくいですが、背中を向けてる店員の向こうに、食器返却の棚があります。店の一番奥にトレイやバスケットを返す場所があるのです。対して出入り口に近い場所にあるのは、ケチャップや紙ナプキンが置いてある棚。日本と位置関係が逆なんです。つまり、これが意味するのは、客がセルフサービスでごみを捨ててトレイを所定の位置に置いて帰るということがまったく想定されていない配置なのです。事実、私が店内でじっと観察した限りではほとんどの人々がテーブルの上にトレイを放置したまま帰ってゆきます。私が日本で慣れたようにトレイをもって立ち上がると、サッと一般店員のおねえさんが近づいてきて受け取ってゆきます。
客層こんな感じ。やっぱ皆さん小ぎれいですね。
お値段はこの標準的なセットで3500チャット、350円ほどです。日本よりは安いですが、一人当たりGDP比で計算すると高いですね、すごく。
味は普通とスパイシーの二択で選べますが、日本と同じ味です。
(注:ケンタッキーの味は世界共通ではない。中国 重慶のケンタは唐辛子がたっぷりまぶされ辛かった。地元住民にある程度フレキシブルに合わせてある)
ミャンマーのケンタッキー第一号店はハイソでおしゃれな空間だった。
これから経済発展とともに客層すそ野が広がり誰でも入れる店になりスペシャルお姉さんとガードマンが姿を消すことになるのか、それともハイソな空間が相当期間維持されるのか。世相をうつす定点観測地点として観察してゆきます。
【追記】
メニューをアップしておきます。撮影日は同じ2015年9月。
値段の記録として。
こちらもどうぞ(開店初日のポスティング)