ミャンマーよもやま情報局

関西福祉大学 勝田吉彰研究室。科研費研究でミャンマーに通っています。学会発表や論文には入らないやわらかいネタをこちらで発信しています。取材や照会など連絡先はこちらへ myanmar@zaz.att.ne.jp

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ミャンマー与党の変、イラワジ紙の解説基本編

ミャンマー与党USDPの議長が突然解任され機関紙がストップされ・・・という政変、ごく基本的なところでイラワジ紙のわかりやすい解説を紹介。

  • 今回の政変は、テインセイン大統領の地位をドラマチックに確固たるものとし、再選に向けたものである。
  • USDP与党議長の職にあったShwe Mann氏が解任され、その 後任としてテインセイン派のHtay Ooが任命された。ShweMann氏は2011年にテインセイン氏の後任として議長の座を
  • 引き継いでいた。
  • テインセイン大統領は、来年3月に任期切れを迎え、第二期目への地盤を強化することとなった。今回解任されたShwe Mann氏は与党内で、次の大統領候補の最右翼と目されて、テインセイン大統領の最大のライバルとされていた。ShweMann、テインセイン両氏ともにミャンマー軍出身で元将軍。両氏ともに、かつての軍事政権独裁時代のタンシュエ議長に近い。
  • これまで、テインセイン大統領は心臓ペースメーカーを入れており健康不安により次期選挙に立候補しないと発表され翌日に否定されるなど、ごたごたがあった。
  • 次期大統領として与党内を固めたテインセイン大統領にとって、残るライバルは野党NLDのアウンサンスーチー氏のみとなったが、こちらの大統領就任を認めない法がある。
  • ShweMann氏は軍の意向に反し、アウンサンスーチー氏と協力して彼女の提唱する憲法改正キャンペーンに乗ろうとしていた。
  • テインセイン大統領は、大統領選を戦わなくとも、軍の制定した憲法にのっとり議会推薦として大統領就任の可能性がある。

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ミャンマー政変がここで終わってそのままなら、来年3月以降もテインセイン氏はミャンマーの大統領をやっていて、時折日本に来ては新幹線で弁当を食べている(のを腹心が発信する)・・・ということになりますが、まあ、これから第二幕第三幕、わからないことが展開してゆくのでしょう。

www.irrawaddy.org

本件について、現地在住の方のブログにわかりやすい解説が載っています。リンク貼りますのでこちらもぜひ。

ミャンマーの政治を賑わしている件について、まとめ。KGY的に考えてみた。 | FromYangon