SOSとならんで、外国人が受診するメジャーな病院がここ。民主化以降の開院で、リゾートホテルの建物を改装しています。(裏に水を抜かれたプールがあり名残りをとどめている)
開院当初は、「Witoriya General Hospital」と表記していましたが(いまも少し残っている)、昨年あたりからVictoria Hospitalと自然な英語になりました。
富裕層や外国人向けの病院で、教授クラス・部長クラスの医師がアルバイト先として曜日・時間を決めてやってきます。これは多くの途上国で見られるシステムで、ベテラン医師たちは本職の大学や公立病院で半日テキトウに低賃金労働をし、残る半日を富裕層向け医療期間で何倍も給料もらって、モチベーションもグッと上がった状態で働く・・・ほぼすべての途上国で見られる話です。ふつうの庶民ではなかなか顔を拝めない「その国の名医」たちが入れ替わりやってくる。
ビクトリア病院の「医者のカタログ」には、そんな医者が150人ばかり一覧表になっています。
一方で、トレーニング中の若い先生たちもいます。私が最初にここへうかがったのはDSMA教授にお連れいただき、講演を要請されたのですがその熱心な態度は印象に残っています。
病室は富裕層向け医療機関の典型です。この写真を見て豪華さに驚く向きもあるかと思いますが、途上国はどこでも貧富の差が激しいですから、富裕層向けはこんなものです。驚くほどのことでもなく、どこの国にもこういう部屋ってあります。
でも、ここならではというものも。
仏様の前で瞑想が出来るオープンスペース。これはいいですね。
この国の高級病院に期待されることはもうひとつあります。
ここで治療出来ない患者さんを、スムーズにトラブルなく、医療先進地(シンガポールとかタイとか)にお連れ出来ることです。そのためのプロ、アシスタンス会社と提携があるのかどうかというもの高級病院の良しあしを分けます。ここはレオメディカルという会社としっかり提携しているのですが、そういう外資系企業は、写真の感覚も先進国的でして、「ここは撮らないでください」と言われたりします。お目にかけられないのが残念。
管理状況を見てみましょう。管理がきちんとなされているか、ひとつの指標はトイレの清潔さです。こんな風です。まあ、これなら腰をおろしても良いかというレベル。
客間に通されふと見ると、花瓶にこんなステッカーが。こんな備品もキチンと管理されているのですね。こういう所もチェックポイント。
先日のセミナーで、ここに進出を計画しておられる日本の医療機関の方とお話しました。公表可否は聞き忘れたので、またその話はいつかということで。将来、ここで日本語が通じるなんてことが起きるかもしれません。
なお、上記、講演後の私にプレゼントをくれている右側の人はDSMAの精神科教授です。彼はここで週3回バイトをしています。メンタルでちょっと困ってる人、”ちょっと”とは、日本語でこみいったカウンセリングは要らないけれど、時折眠れなくて眠剤欲しいとか、服用中の薬があり処方はわかっているけれど・・・という人は、彼を受診して相談すると良いでしょう。
【追記@2015.12.31】
2016.1.5から日本人医師の診療がスタートします。ビクトリア病院内LeoMedicalコーナーにて