ミャンマーに住んでる日本人の増え方は外務省統計で際立ってるという話
外務省海外在留邦人数調査統計。ちょっと取っつきにくい名前のこの統計、要は海外の国に住んでる日本人がどれだけ居るか一覧表になっているものです。対前年度比を見ると、+42%と突出した数字をたたき出している国があります。
ミャンマーです。
東南アジアでは断トツの1位。(次点はブータン、カンボジアが20%台増で続く)
対照的なのが、中国の10.2%減。日本人の流れが音をたてて変わっていっているのが明らかな数字です。
海外在留邦人。外務省統計では、3カ月以上滞在する人がこの数字に入っています。ミャンマーの数字が891人。住んでいても大使館に届けを出さない人、本拠は日本国内のままで、年のほとんどを日本とミャンマーとを行ったり来たりする人々など、”実質的にはミャンマーの人だけれど外務省統計に入っていない人”も含めると、もっとすごい人数になります。でも、ティラワ工業団地開業前のこの数字、「まだまだこんなもんじゃない」段階の数字でもあります。
かつて、ミャンマーが政治的混迷に入ってゆく以前、バンコクに住む日本人はミャンマーに(バンコクよりも豊富な物資を求めて)買い出しに来たとも聞きます。タイ在留邦人59,270人、インドネシア16,296人、ベトナム12,544人。これまで軍事政権・人権抑圧・経済制裁といった「不自然な重し」で抑えつけられていた数字が、重しがとれてポーン!と反動で跳ね上がったいま、これらの数字に向けて短期間で猛烈な変化がおこるとき、そこで何が起こるのか。中国の邦人数が激増していた間、天安門事件から改革開放経済を経て、それなりの年月をかけて増えたものですが、こちらは「不自然な重り」がとれた急反発。いまだかつて無かったことが起こります。
管理人がこの国に注目し、研究費の大部分をつぎ込んでこの国に通いつめる理由がここにあります。折々に当サイトでも紹介してゆきたいと思います。