ミャンマーよもやま情報局

関西福祉大学 勝田吉彰研究室。科研費研究でミャンマーに通っています。学会発表や論文には入らないやわらかいネタをこちらで発信しています。取材や照会など連絡先はこちらへ myanmar@zaz.att.ne.jp

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日本メディアが報じない、岸田外務大臣とミンアウンフライン将軍会談

岸田外務大臣ミャンマー訪問、アウンサンスーチー氏との会談にしかスペースを割り当ててくれない日本メディアの編集部ですが、そこで報じられないことの補足。実はティンチョー大統領にも会っていたことはイラワジ紙報道から昨日紹介しましたが、ミンアウンフライン将軍とも会談していた中身をこちらで紹介。

5月3日ネピトーZeyathiri Parlourでおこなわれた、ミャンマー軍トップのミンアウンフライン将軍と岸田外相の会談。その要旨。

  • ミャンマー軍は、これまで民主化に時間がかかったことについて批判を受けてきた。しかしながらこの国に民主主義をもたらすために不断の努力をはらってきた。そして成功裏に正しく歩むために救いの手を差し伸べてきた。
  • ミャンマー独立をめざした時代以来の日本とミャンマーの友情、軍と自衛隊の絆との協力、民主主義の基礎となる平和と安定を確立するための軍の立場、和平プロセスなど説明。
  • 岸田外相からは、ミャンマーの平和的改革を称賛するとともにミンアウンフライン将軍に率いられた軍の努力に敬意を表すること、そして、日本政府は官民あげてミャンマー民主化と発展において相互の絆を涵養することに努めると表明。 さらに、日本の防衛省日本財団を通じた相互防衛協力にも努めると。(as well as strengthening the bilateral defence cooperation through the good offices of Japan Defence Ministry and Nippon Foundation)
  • 主要出席者はミンアウンフライン将軍と岸田外相のほか、Deputy Commander-in-Chief of Defence Services Commander-in-Chief (Army) Vice-Senior General Soe Win、樋口大使、木原外務副大臣、原武官。

ソースはミンアウンフライン将軍のフェイスブック。日本メディアが報じないことを再々発信してくれる、とっても貴重なサイトです。

Enhancement of Myanmar-Japan military... - Senior General Min Aung Hlaing | Facebook

以前には毎日・朝日・共同の記者をVIP待遇で謁見させた将軍ですが、今回は彼らは招かれなかった模様。友好的ムードでよろしいのですが、今回、私がおっ!と思ったのは、この一節。

as well as strengthening the bilateral defence cooperation through the good offices of Japan Defence Ministry and Nippon Foundation

笹川陽平氏と将軍の仲良しぶりは、再々将軍FBに登場する写真でも明らかなところですが、日本財団は相互軍事協力もやっているのか! とまあ、これはミャンマー側がポロリと発信してしまわない限り絶対に出てこない情報でありました。おそるべし笹川氏。。。

f:id:tabibito12:20160505142852j:plain

www.facebook.com

 

【追記】
もちろん軍事支援以外のことも色々やってる笹川財団の名誉のため、リンク貼っておきます(笹川陽平氏とアウンサンスーチー氏のツーショットあり)

すべてのミャンマーの人々とともに | 日本財団

【追記2】
日本財団から笹川汎アジア基金の研究員の募集が出ています(J-REC)
〆切は2016.5.31。こちらには「防衛関係者の交流」も明記してあります。誰でも見に来る場所には(ムダな炎上を回避するため?)軍事支援のことは書いてありませんが、限られた層だけ見に来る場所にはちゃんと明記してあるのでした。
面白そうです。ぜひぜひ。

https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekJorDetail?fn=3&id=D116041294&ln_jor=0

魚拓です(上記サイトは公募期間終了すると削除されるので)

http://megalodon.jp/2016-0517-2222-31/https://jrecin.jst.go.jp:443/seek/SeekJorDetail?fn=3&id=D116041294&ln_jor=0