この国では「常識にとらわれない」ことが勝利のひとつの要因になるのかもしれない。そんな事を考えた広告の風景です。
ヤンゴン国際空港に降り立ち、荷物引き取りコンベアに立つと、こんな広告がドン!と目に飛び込んできます。正月でもなんでもなく常設の広告版。正月ではないけれどインパクトはすごいですね。
よく見ると「ヤンゴン会計事務所」と書いてあります。そう、ミャンマーへ続々と進出してくる企業をクライエントとする日本の会計事務所です。おそらくは個人経営でその社長さん(代表者)のお姿なのでしょう。
日本の地下鉄駅あたりでは時折見かけるパターン。弁護士や公認会計士や司法書士など、いわゆる”士業”の個人事務所がこういうノリで電照広告を出していますよね。
でも「日本語を母国語としない国の国際空港」にこれを出すことってアリ?
日本の常識、広告代理店に高い高いお布施を払わねばすすまない国の常識では、広告代理店様のお眼鏡にかなわず”相手にされず”という対応も予想されますが、日の上る勢いのこの国では、実はアリなのです。
以前、この国の病院では、院内の案内板にことごとく社名やら薬剤名(mg数まで!)やら刷り込んで永久的にアピールし続けるインド系製薬会社の例を紹介しました。
「ありえない!(と思考停止したふつうの人が思ってしまう)」ところに先立ってプレゼンスを示せれば、何歩も先を行くことが出来るのでしょう。
この国で存在感を示す要素のひとつは「常識にとらわれないこと」
ニッポンの常識はおろか、ミャンマーの常識もガラガラ音をたて激変中のいま、この国で効くのは「ダメ元」という言葉