ミャンマーよもやま情報局

関西福祉大学 勝田吉彰研究室。科研費研究でミャンマーに通っています。学会発表や論文には入らないやわらかいネタをこちらで発信しています。取材や照会など連絡先はこちらへ myanmar@zaz.att.ne.jp

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ミャンマーのプライバシー感覚(その1:ひき回し)

ミャンマーの報道、ミャンマー現地の方々のFB、いろいろアップされている写真を眺めていると、「プライバシー概念の質的な違い」を感じることが再々あります。そんなところにフォーカスしたシリーズ、不定期にお伝えしてゆきます。

シリーズ初回は「ひき回し」。
ニッポンのはるか昔、お江戸の時代には罪人を公衆の面前に晒すということがありました。さすがに公式にそんな事は前世紀にはなくなっていましたが、一部マスコミの方にうかがうと、昭和の時代には警察署から移送される容疑者、玄関から護送車両までのあいだ少々距離をとり、TVクルーや新聞記者の皆さんに(事実上)撮影機会を提供するということが行われており(まあ、私自身、幼少の頃にはそういう場面をTVで見ながら育った・・・とは年齢がバレてしまう話でありますが)、それを「ひき回し」という業界内の隠語で呼んでいたともうかがいました。

さて、ミャンマーではそれが健在なようです。

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スゴイですね。このショットだけでカメラ8個、スマホ1個、自撮り棒の端らしきもの1個が写っています。そうそう、この写真を撮ったイラワディ紙カメラがもうひとつある事も忘れてはいけません。(あっ、この人、殺人犯でも政治犯でもないですから。もちろんテロリストでもありません。自分の店のトレードマークに、仏様をおちょくった様なイラストを描いて、この国のマジョリティ仏教徒を侮辱したという、単なるアホウです。いや、アホウの2乗か3乗か)

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おやおや、「ひき回し」の場にはマスコミだけじゃなくて、お坊さんも参加できちゃったりするのですね。

ところで、この回の逮捕者にはニュージーランド国籍の方も入っていました。先進国(かつ敵対していない国)の国籍もっていても、こんな風なんですね。

犯罪者のプライバシーは存在しない。
あなたもミャンマーで悪いコトしたら、こうなるゾ