ミャンマーよもやま情報局

関西福祉大学 勝田吉彰研究室。科研費研究でミャンマーに通っています。学会発表や論文には入らないやわらかいネタをこちらで発信しています。取材や照会など連絡先はこちらへ myanmar@zaz.att.ne.jp

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ミャンマーのお犬さま大集合!(その1:狂犬病ワクチンの件)

ミャンマーに降り立ったとき、「また戻ってきたなあ」と思う光景。定番はパヤーでしょうが、もうひとつ挙げよといわれたら、私は「お犬さま」を挙げます。別名「ストリートドッグズ」(私の勝手な命名です)自由に、のびのびと、誰にも干渉されず、最大都市ど真ん中で幸せな”犬生”を送っています。

僧院で

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日本の和歌山電鉄では、「猫の駅長」で売り出していましたが、こちらは「犬の駅長」ですね。ちなみに、こちら向いて笑っておられるのはホンモノのバゴー駅長さんです。親切にしていただきました。

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犬の保線区員?
この線路はヤンゴン環状線、日本でいう山手線や大阪環状線です。

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人民公園。日本の代々木公園に相当する場所ですね。

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 さて、お犬さまが大好き♡な人も、そうじゃない人も、頭に入れておかねばならないことがあります。

狂犬病ワクチンです。

まずは咬まれる前に打っておくのを「暴露前免疫(ばくろまえめんえき)」といいます。
初回接種
4週間後に第2回接種
6~12か月後に第3回接種 合計3回です。

次に、不幸にしてお犬さまに咬まれてしまったときに打つのを「暴露後免疫(ばくろごめんえき)」といいます。

初回 第0日(つまり、咬まれた当日に必ず受診して打ちましょう!という意味です)。そして、第3日、7日、14日、30日、90日(30日じゃなくて28日といわれることもありますが、受診先にしたがってください。WHO・CDCでは28日と書いてあります)。 もうひとつ、初日に2回分接種して、21日後にというやり方もありますが、それもWHOマニュアルで認められた方法です。

以下のサイトを確認してください。

FORTH|海外渡航のためのワクチン

Vaccine Information Statement: Rabies - Vaccines - CDC

http://www.who.int/rabies/PEP_prophylaxis_guidelines_June10.pdf

さらに、咬まれてしまった場合には他にも接種する必要があります。
免疫グロブリン
抗生剤:牙がぐっと入り込むと、嫌気性菌もぐっと押し込まれてしまう可能あり

以上挙げたもので、街の薬局で買えるものはひとつもありません。すべて処方薬です。医療機関の受診が必要です。どのやり方でも共通するのは、咬まれた当日に受診しなければならないということです。

咬まれたら、とにかく当日中に受診しよう!