ミャンマーよもやま情報局

関西福祉大学 勝田吉彰研究室。科研費研究でミャンマーに通っています。学会発表や論文には入らないやわらかいネタをこちらで発信しています。取材や照会など連絡先はこちらへ myanmar@zaz.att.ne.jp

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EUのミャンマーにおける不都合な真実(ポリスアカデミー)

burma.irrawaddy.org

映画「ポリスアカデミー」を彷彿させるこの写真。ちょっとした物議をかもしています。

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にこやかな表情の白人たち、EUからミャンマー支援にやってきたおまわりさんたちです。EUは2013年から1千万ユーロを投じてミャンマー警察の教育をおこないました。そこには雑踏警備や暴動鎮圧の技術が含まれています。

いま、ミャンマーでは学生運動の熱が吹き荒れています。日本がかつて来た道、60年安保や70年安保みたいな光景が連日マスコミをかざっています。(原因は国家教育法改正反対ですから、安保とは違うんですけどね)

これに対する警察の反応が、少々頑張りすぎちゃんてるんですね。棍棒で学生を叩くシーンやら、宣伝カーのガラスを割っちゃったりする動画がSNS時代、拡散しています。

欧米先進国、2011年以前だったら簡単でした。アウンサンスーチーさんいじめる軍事政権というステレオタイプに乗っかって批難してれば良かった。ところが今回、彼らEUを悩ましている1枚がこの「ポリスアカデミー」。

軍事政権の時代と違って、なんとかこの国で儲けたい先進各国は官民一体となって一生懸命アプローチをかけています。先進各国政府は競って支援をおこない、(日本がインフラ投資をやってると同様)EUはポリスアカデミーを開講したのでした。熱心かつマジメなミャンマーのお巡りさんたちは一生懸命、暴徒制圧術を青い目の教官たちから吸収しました。で、その実践の場が訪れてみれば・・・

丸腰の学生を棍棒でぶん殴るお巡りさんたちのシーンがSNSで世界じゅうに拡散。でも、自分とこが支援した上に、商売の機会損失も避けたい。

なかなか先進国では報道されにくい不都合な真実ですね。

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ソースはイラワディ紙

http://burma.irrawaddy.org/opinion/viewpoint/2015/03/23/72966.html

 


Police Training Is Wrong Prescription for Systemic Ill