ミャンマーよもやま情報局

関西福祉大学 勝田吉彰研究室。科研費研究でミャンマーに通っています。学会発表や論文には入らないやわらかいネタをこちらで発信しています。取材や照会など連絡先はこちらへ myanmar@zaz.att.ne.jp

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ミャンマー軍医医科大学(DSMA)

ミャンマー軍医医科大学(DSMA)

Defense Services Medical Academy。日本の防衛医科大学校ミャンマー版です。

この国の軍医さんを養成する大学。ミャンマーには医学部が4つあり(ヤンゴンⅠ・ヤンゴンⅡ・マンダレー・DSMA)、その一角をしめています。

入学試験は極めて厳しく、学科試験に加えて、身体能力考査・リーダーシップ・心理検査・面接等々、1週間にわたって選考がおこなわれます。そしてこの国で最優秀な若者が選ばれ最高エリートとして入学してきます。ただし、民主化後に定員が減らされていて、大きな教室の前方に学生は集められて講義をきいています。態度は極めてまじめ(日本の防衛医大も同じでしょうが)。

軍事政権時代、ミャンマー軍が全権掌握していた時代の開設ですから、校舎は極めて立派な白亜の殿堂です。その中に最優秀な人材。

この人材たちは、意外なところで日本人と関係があったりします。ミャンマーの富裕層や外国人向け医療機関・・ビクトリア病院やパンライン病院など・・は、高名な医師、教授や部長クラスの医師を非常勤バイト医として高給で迎えています。その中に少なからずここの教員クラスが入っています。軍医医学会で交流すると、目の前の軍服の人間から、これら富裕層向け病院の名刺を渡されたりはよくあることです。日本人が現地で体調をくずし、富裕層向け外国人向けと目される病院でベテラン医師の診察をうけるとき、その人物は本職先では軍服を着ているのかもしれません。想像もつかないかもしれませんが。

玄関

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このDSMA自体は、かつては軍事機密のベールに包まれていた世界でした。上記の写真を撮影したときは、内部に知己がいなければ撮れないものでしたが、民主化がすすんだいま、たとえばパレードの様子などがYoutubeにアップされ、誰でも見ることが出来たりします。上記写真の部分もちゃんと見ることができます。開かれた世の中になったものです。


DSMA (Defence Services Medical Academy) - YouTube