ミャンマーよもやま情報局

関西福祉大学 勝田吉彰研究室。科研費研究でミャンマーに通っています。学会発表や論文には入らないやわらかいネタをこちらで発信しています。取材や照会など連絡先はこちらへ myanmar@zaz.att.ne.jp

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ミャンマー現地紙、アウンサンスーチーvs岸田会談は素直な(表面的?)報道ぶり。大統領会談はベタ扱い

岸田外務大臣ミャンマー訪問。現地紙の報道ぶり。前政権にはとっても厳しかったイラワジ紙は会見内容を”批判”も”持ち上げ”もなく淡々と伝えています。最後に付け加えみたいに”大統領とも会った”と。

2016年5月3日の会談後の記者会見。岸田外相の「われわれはミャンマーの人々と日本のビジネス相互の利益となる環境をつくってゆきたい」はじめ台詞とそのまま淡々と載せ、アウンサンスーチー氏が日本のビルマに対する善意と親切に感謝する(Aung San Suu Kyi said she appreciated Japan’s goodwill and generosity toward Burma.)と。

最後の2行で、まるで”おまけ”のように「 大統領府によれば、岸田氏はティン・チョー大統領とも会って両国間の関係強化について話した(President Htin Kyaw on Tuesday to talk about developing ties between their two countries, according to the President’s Office)」.付け加えているのが、両氏の関係を(ここまで露骨に反映しなくても良いのにというぐらい)あらわしています。

新政権発足以来、右寄り左寄りがはっきりしなくなってるミャンマーメディアですが、もともと真っ赤っ赤だったイラワジ紙、前政権には徹底的に批判的でした。軍色の前政権に協力していた日本に対して、スーチー氏はあまり好意的ではないのではないかと言う人も現地ではよくお目にかかるわけですが(それを言うなら中国韓国はもっとダメでしょうと思うのですが、なぜか中国韓国と逆転できて明るい未来に・・という論にはならない)、それだけにイラワジ紙の報じ方には注目されます。とりあえず今回は色はださずに批判も礼賛もなくといったところでしょうか。

ソースは

Japan Promises Full Backing of Development Efforts in Burma

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