ミャンマーよもやま情報局

関西福祉大学 勝田吉彰研究室。科研費研究でミャンマーに通っています。学会発表や論文には入らないやわらかいネタをこちらで発信しています。取材や照会など連絡先はこちらへ myanmar@zaz.att.ne.jp

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アウンサンスーチー氏が日本に複雑なまなざしを向ける歴史的経緯のコンパクトな解説(イラワジ)

アウンサンスーチー氏が日本に複雑な感情を抱いているらしいというのはヤンゴン邦人社会の巷で耳にするところではありますが、その経緯を総合的かつコンパクトに解説する良記事がイラワジ紙に載っています。かいつまんで紹介

2016年5月6日付イラワジ誌。東京ラブストーリーかバトルロワイヤルか?と洒落た見出しの注目記事。要旨は

  1. 岸田外務大臣とアウンサンスーチー氏のスマイルと握手は国営メディアの一面をデカデカと飾った。しかしこの笑顔と握手の水面下には不和の歴史も隠れている。
  2. 民政移管とともに日本はティラワSEZ開発や日本財団から和平プロセスへの支援がおこなわれているが、かつて軍政時代にアウンサンスーチー氏はこのような日本の援助に反対をとなえていた。軍事政権を利するからという理由で。しかし(もっと親密だった)中国と同様に、東京に対しても(スーチー氏の反対は)抑止にならなかった。
  3. 昨年の総選挙でNLDが地滑り的勝利をおさめて、日本のビジネスマンは困惑した。安倍政権はアウンサンスーチー氏と緊密な関係を築いてこなかったが、総選挙から3週間と経たないうちにNLDの大物を日本に招待した。そして11月27日にはニャンウイン氏が東京で岸田外相と会談してさらなる投資と技術支援を要請した。
  4. 今週岸田外相ミャンマー訪問でアウンサンスーチー氏と1時間以上にわたって会談し(注:日本の報道では当初30分予定だったが45分に延長と書いてある)、援助・ビジネス・少数民族との和平プロセスなどについて話し合った。引き続いてティンチョー大統領と会談したがこちらは15分しか費やさなかった。
  5. 1985-86年にアウンサンスーチー氏は京都大学で学び友人をつくったが、彼らはいずれもビジネス界の人間ではなかった。2013年にアウンサンスーチー氏が再訪したとき、安倍首相と会っている。
  6. 1940年代前半に父親のアウンサン将軍は日本軍の支援を受け、オモダモンジという日本名をもらっている。彼らと同士、30人の志士たちは当時植民支配していた英国と戦うために日本軍から武器や資金の支援を受けていた。しかしその後寝返っている。
  7. 1960年代になって30人の志士のひとりネ・ウィン氏は東京との関係強化を模索した。彼が政権をとった26年間のあいだ、日本から資金と借款を引き出している。当時は日本もビルマが経済的に高いポテンシャルをもつと考えていた。
  8. しかし1980年代後半からの混乱でアウンサンスーチー氏は自宅軟禁となった。1995年に軟禁が解けたとき、日本の毎日新聞は「スーチーからの手紙」という記事を掲載した。その中でアウンサンスーチー氏は日本の対ビルマ支援に対する反対を隠そうとしなかった。
  9. 興味深いことに、日本は、アウンサンスーチー氏の解放を一番最初に知った国だった。そしてただちにODAを再開した。つまりアウンサンスーチーを解放することがODA再開の交換条件だった。だが、それにもかかわらずアウンサンスーチー氏は援助再開に反対した。FarEasternEconomicReviewのインタビューで、たとえ自分の解放に対する報酬だとしても、自分は政治犯のひとりであり、他にもまだ収監されている人々がいる。ただひとりの解放は、援助を再開する条件として十分ではないと。
  10. それまでの援助とは別に、日本政府は黄金の三角地帯での麻薬(ケシ)栽培の対策としてソバ栽培技術を伝えて代替作物とする資金提供もおこなった。
  11. こうした日本の支援にアウンサンスーチー氏はイライラを募らせた。解放後間もない1996年には毎日新聞に寄稿して日本企業、ビジネス界にネガティブな感情を書き綴った。
  12. 1996年にはアウンサンスーチー氏は日本大使館を通じて橋本龍太郎首相に書簡をおくり、ODA大綱にそってその経済力をミャンマー民主化に向けてほしいと書いたが返事はなかった。その当時、軍政に近いビジネスマンや政府関係者から、アウンサンスーチー氏に批判的な論評が発表された。当時の実力者の中に、アウンサンスーチー氏がビジネスや援助の障害になると感じている者がいたのは明らかだった。
  13. しかし今やアウンサンスーチー氏が権力を握った。ミャンマーを訪れた岸田外相は、ミャンマーの雇用創出と、農業・教育・財政・医療・インフラ分野での協力を表明した。アウンサンスーチー氏は外務大臣の役割として「日本国民からの支援と親切に感謝する」と述べた。外相を通じて安倍首相は私信をおくり日本に招待した。
  14. ネピトーで新たな政権に求愛行動をおこなっているのは日本だけではない。総選挙の数か月前、アウンサンスーチー氏は北京にいた。それはおおきな外交的転換点であった。というのも、まだその当時、政権の敵方であったアウンサンスーチー氏に招待状をおくったのは中国側だったからだ。次の政権として賭けたのだった。彼らにとての関心は「スーチー氏は中国のビジネスを守ってくれるのだろうか」だった。
  15. NLDが政権をとってまもなく、王外相アウンサンスーチー氏の招待でミャンマーをおとずれで周囲を驚かせた。そして習氏は王外相を通じて、再度の北京訪問を招待した。
  16. まだ外務省は意向を明らかにしていないが、彼女が中国と日本とどちらを先に訪問するのかに注目が集まっている。

と、全体がうまく網羅されています。
日本のメディアが報じないこともてんこ盛りで一部太文字アンダーラインしています。外相の電撃訪問が実はアウンサンスーチー氏の招待だったこと、軟禁解除は真っ先に日本政府に報告されそれを合図に援助が再開されたことなどなど。

そしてまた、アウンサンスーチー氏のしたたかさも浮かび上がっています。中国と日本とどちらに最初に訪問するのか注目を集めておきながら、実は、最初の外遊はラオスだったとか。。。

今後、この方の顔色をみながら日本も中国も一喜一憂の日々となるのでしょう。

全文はこちらから

Suu Kyi and Japan: Tokyo Love Story or Battle Royale?



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日本メディアが報じない、岸田外務大臣とミンアウンフライン将軍会談

岸田外務大臣ミャンマー訪問、アウンサンスーチー氏との会談にしかスペースを割り当ててくれない日本メディアの編集部ですが、そこで報じられないことの補足。実はティンチョー大統領にも会っていたことはイラワジ紙報道から昨日紹介しましたが、ミンアウンフライン将軍とも会談していた中身をこちらで紹介。

5月3日ネピトーZeyathiri Parlourでおこなわれた、ミャンマー軍トップのミンアウンフライン将軍と岸田外相の会談。その要旨。

  • ミャンマー軍は、これまで民主化に時間がかかったことについて批判を受けてきた。しかしながらこの国に民主主義をもたらすために不断の努力をはらってきた。そして成功裏に正しく歩むために救いの手を差し伸べてきた。
  • ミャンマー独立をめざした時代以来の日本とミャンマーの友情、軍と自衛隊の絆との協力、民主主義の基礎となる平和と安定を確立するための軍の立場、和平プロセスなど説明。
  • 岸田外相からは、ミャンマーの平和的改革を称賛するとともにミンアウンフライン将軍に率いられた軍の努力に敬意を表すること、そして、日本政府は官民あげてミャンマー民主化と発展において相互の絆を涵養することに努めると表明。 さらに、日本の防衛省日本財団を通じた相互防衛協力にも努めると。(as well as strengthening the bilateral defence cooperation through the good offices of Japan Defence Ministry and Nippon Foundation)
  • 主要出席者はミンアウンフライン将軍と岸田外相のほか、Deputy Commander-in-Chief of Defence Services Commander-in-Chief (Army) Vice-Senior General Soe Win、樋口大使、木原外務副大臣、原武官。

ソースはミンアウンフライン将軍のフェイスブック。日本メディアが報じないことを再々発信してくれる、とっても貴重なサイトです。

Enhancement of Myanmar-Japan military... - Senior General Min Aung Hlaing | Facebook

以前には毎日・朝日・共同の記者をVIP待遇で謁見させた将軍ですが、今回は彼らは招かれなかった模様。友好的ムードでよろしいのですが、今回、私がおっ!と思ったのは、この一節。

as well as strengthening the bilateral defence cooperation through the good offices of Japan Defence Ministry and Nippon Foundation

笹川陽平氏と将軍の仲良しぶりは、再々将軍FBに登場する写真でも明らかなところですが、日本財団は相互軍事協力もやっているのか! とまあ、これはミャンマー側がポロリと発信してしまわない限り絶対に出てこない情報でありました。おそるべし笹川氏。。。

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www.facebook.com

 

【追記】
もちろん軍事支援以外のことも色々やってる笹川財団の名誉のため、リンク貼っておきます(笹川陽平氏とアウンサンスーチー氏のツーショットあり)

すべてのミャンマーの人々とともに | 日本財団

【追記2】
日本財団から笹川汎アジア基金の研究員の募集が出ています(J-REC)
〆切は2016.5.31。こちらには「防衛関係者の交流」も明記してあります。誰でも見に来る場所には(ムダな炎上を回避するため?)軍事支援のことは書いてありませんが、限られた層だけ見に来る場所にはちゃんと明記してあるのでした。
面白そうです。ぜひぜひ。

https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekJorDetail?fn=3&id=D116041294&ln_jor=0

魚拓です(上記サイトは公募期間終了すると削除されるので)

http://megalodon.jp/2016-0517-2222-31/https://jrecin.jst.go.jp:443/seek/SeekJorDetail?fn=3&id=D116041294&ln_jor=0

 

 

 

ミャンマー現地紙、アウンサンスーチーvs岸田会談は素直な(表面的?)報道ぶり。大統領会談はベタ扱い

岸田外務大臣ミャンマー訪問。現地紙の報道ぶり。前政権にはとっても厳しかったイラワジ紙は会見内容を”批判”も”持ち上げ”もなく淡々と伝えています。最後に付け加えみたいに”大統領とも会った”と。

2016年5月3日の会談後の記者会見。岸田外相の「われわれはミャンマーの人々と日本のビジネス相互の利益となる環境をつくってゆきたい」はじめ台詞とそのまま淡々と載せ、アウンサンスーチー氏が日本のビルマに対する善意と親切に感謝する(Aung San Suu Kyi said she appreciated Japan’s goodwill and generosity toward Burma.)と。

最後の2行で、まるで”おまけ”のように「 大統領府によれば、岸田氏はティン・チョー大統領とも会って両国間の関係強化について話した(President Htin Kyaw on Tuesday to talk about developing ties between their two countries, according to the President’s Office)」.付け加えているのが、両氏の関係を(ここまで露骨に反映しなくても良いのにというぐらい)あらわしています。

新政権発足以来、右寄り左寄りがはっきりしなくなってるミャンマーメディアですが、もともと真っ赤っ赤だったイラワジ紙、前政権には徹底的に批判的でした。軍色の前政権に協力していた日本に対して、スーチー氏はあまり好意的ではないのではないかと言う人も現地ではよくお目にかかるわけですが(それを言うなら中国韓国はもっとダメでしょうと思うのですが、なぜか中国韓国と逆転できて明るい未来に・・という論にはならない)、それだけにイラワジ紙の報じ方には注目されます。とりあえず今回は色はださずに批判も礼賛もなくといったところでしょうか。

ソースは

Japan Promises Full Backing of Development Efforts in Burma

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ミャンマー僻地の医療を支えるミャンマー軍の移動病院

ミャンマーの山間僻地。映画に出てくるような僻地には医療機関が十分にあろうはずもなく、ではどうするかというところでミャンマー軍の移動病院がその任をになっています。「これから市民のところへ向かうぞ!(Ready to go for our citizens)」と知人軍医フェイスブックから。

いざ市民のもとへ出発!

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村人たちはこんな表情で待っています。

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ところで、今回の巡回診療で初めてメンタルヘルス部門も加わりました。これまでは内科外科プライマリケアだったのに、初めて心のケアも加わったということでTV取材も。インタビュー受けているのは友人の軍医、当サイトでも再々登場しているので常連さんにはお馴染みの顔かも(笑)

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スタッフは大勢、バスいっぱい同行です。30名ぐらいはいそうですね。

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このきわめて立派な移動診療車ですが、鼻先のマークをよーく見るとメイド・イン・チャイナのようです。上のバス車内の写真見ても、このシートは北京の市バスと一緒ですね。こんなものをポンとプレゼントするとは、う~ん、おそるべし中国軍

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ともあれ、こうして僻地の人々の医療を支えてゆくのは、新政権新時代のミャンマー軍の方向性として評価できます。

 

なんかヘンだよポカリスエット@ミャンマー

ミャンマー人のSNSに出回ってるポカリスエットの写真。妙なラベルが貼ってあったり、なんかヘンです。

スポーツ飲料の最老舗、大塚さんのポカリスエットミャンマーでも手に入るようになりましたが、なんとなくヘンな写真がミャンマー人のSNSに出回っています。

ラベルの一部に上から重ね貼り。ミャンマー住所の下からシンガポールの住所が出てきたり・・・

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このまま冷やすとボトルが破損して中身がもれるから、開封してから冷やせとあったり(日本のポカリスエット、そんな事書いてないですよね)。

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つまり、これが意味するのは、インドネシアで生産したポカリスエットシンガポールで販売しようとしたけれど、何らかの事情(売れ残ったか何か)で上からラベル貼ってミャンマーにて転売してる・・・それに気がついたミャンマー人のSNSで炎上ということなのでしょうか。大塚さん、ここ見てたら何とかした方が良いかも・・・

大塚製薬広報から説明いただきました。下記追記参照。

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ブランドイメージが毀損されないことを願っています。

ソース(直接流れてきたソース。拡散されてる模様にて最初の元ソースは別人)

https://www.facebook.com/nwe.pin.5205/photos?pnref=lhc

 

【追記2016.5.2】

さすがにこの様な写真が出回っているのを知りながら放置しておくのもあれなので、少々おせっかいかとも思いましたが、大塚製薬のHPから通報して差し上げました。すると、わずか6時間後と、GW真っ只中とは思えない素早いレスがあり、謝意とともに、情報もいただきました。インドネシア工場にてシンガポール向けもミャンマー向けも製造されていて、それぞれ直接出荷されるとのことです。ミャンマーでの発売開始は2015年2月。また、ミャンマー語バージョンのポカリスエット専用FBもあるとのことで、実際に見てみるとなかなかの出来。ぜひ一度ご覧あれ。。。

https://www.facebook.com/PocariSweatMyanmar/

 

ミャンマーのミネラルウォーター、驚きの実態

ミャンマーで売られているミネラルウォーター、特に20リットルの配達版の1割は基準を満たさぬモグリの業者で下痢や寄生虫のリスクも・・・という驚愕の報告。

ミャンマーではこのところ、中小の飲料水業者がにょきにょきと増えています。その製品の一部では、明らかに味がおかしく異臭がするものも。ミャンマーの食品医薬品局(Food and Drug Adminisitration, 以下FDA)は昨年12月に21ブランドを摘発。さらに昨年初めの調査では750ブランドのうち73ブランド、すなわち10にひとつは質に問題があったり認可すらされていなかったりとお寒い現状。

最近にょきにょき出てきた新興業者は、ふつうの民家で製造していて20リットル入りが日産わずか50~100本とか。ひどいのになると、屋外で製造していて近くに牛がいたとか、ビンの洗浄が不十分だかから(前の人のが残っていて)異臭がする、とか・・・

都市住民のなかには、4ブランドを取り換えようやく満足できる(異臭も異味もしない)品質に当たったと証言する者も。

イラワジ紙が新興中小業者に突撃取材して「うちは日産50本。売ってるのはご町内だけだから、なにも心配することないよ」と謎のコメントする匿名希望業者のコメントとっています。

この種の事象は、中国でも世間を騒がす大問題になったことがあります。報道で大々的に報じられたブランドのなかには、確かに、私自身が北京在勤のあいだ飲み続けていたブランド(ネスレ)も含まれていて、時すでに遅しということもありました。

ミャンマー生活ではボトルウォーター、特に20リットルの大びんには注意すべし。1割は衛生基準を満たしていない。少しでも味がおかしいと思ったら躊躇せず、すぐに他業者に取り換えるべし。最初はそのまま飲まずに加熱して使うべし。

ソースはイラワジ紙

Myanmar Health Ministry Slaps Ban on 73 Drinking Water Brands

Burma Thirsts for Bottled Water, But Quality Leaves Bad Taste

写真は管理人撮影(記事とは直接関係ありません)

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google翻訳の進化(ビルマ語からミャンマー語へ)

google翻訳に「ビルマ語」として登場して1年半。このほど「ミャンマー語」に表記が変わりました。

おそらくは、アウンサンスーチー氏の外交団向け所信表明説明会で、国名をビルマに戻すことはなく、自身もミャンマーという国名を時々使っていると表明したことも関係しているようなタイミングです。

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ミャンマー語表記以外にこの1年半の進化といえば、

ミャンマー語→英語で、少しわかりやすくなった(まだまだ満足レベルにほど遠いが)
ミャンマー語→日本語は、まだ使い物にならず

HPのURLをコピペして、HPごと訳す機能が使えるようになった(登場時にはこの機能はなく、いくらかの文章ごとコピペ、コピペを繰り返す必要があった)

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ミャンマーウォッチングに欠かせないgoogle翻訳、さらなる進化を期待したいです

ミャンマー北部の猛風で13人犠牲、

ミャンマー北部(上ビルマ)、マンダレー・マグウェー、シャン州と広範囲に天気が荒れ狂い15000世帯が倒壊。犠牲者13名。

マンダレー・マグウェー・サガイン・シャン・アラカン。北部の代表的地名が勢ぞろいで先週から吹き荒れる猛風に深刻な被害を受けています。犠牲者13名。家屋倒壊15000棟。

https://www.facebook.com/MOIWebportalMyanmar/?fref=ts

https://www.facebook.com/theirrawaddy/?fref=ts

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こんなに大きなヒョウまで降ってきた!

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http://mizzimaburmese.com/article/13509

ヒョウに打たれた豚さん気の毒に・・・

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巨木も倒壊

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学校もめちゃくちゃに

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ミャンマーは元来、自然災害の多い国ではありますが、こんなに巨大なヒョウが降ってくる写真は、私がミャンマーウォッチングを初めて以来、初めてみました。

昨年の大洪水といい、異常気象ですね。

ヤンゴンの異様な不動産事情に潮目の変化?

ヤンゴンのオフィス賃料が丸の内と変わらない事実に象徴される、ヤンゴンの不動産価格の異常ぶりに潮目の変化・・・と現地メディアが報じています。2割も下落したところも。

ここ3年に暴騰を続けてきたヤンゴンの不動産価格。日本人にとっても家賃が暴騰したり、無茶な値上げに応じかねてると家を追い出されたり・・・という事象が絶えませんでした。1泊200ドル超のホテル代も有名になりました。しかしここのところ、ヤンゴン郊外 Thingangyun, Hlaing, Insein, South and North Okkalapa

政権交代をへた移行期、富裕層は行く末を見極めようと、当面投資を控える姿勢。かつてデベロッパーは工事着工前から支払いを求めるという高姿勢を見せていたのも昔、いまは竣工しだい極力早く売り切るため値下げもしています。

 

写真:ケンタッキー1号店の上は空き家のまま(管理人撮影:記事とは無関係)

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そんなこんなで、不動産価格が急速に落ち着き(さすがにダウンタウンでは暴落といえる水準にはなりそうにはありませんが)、オフィス賃料も家賃もホテル代も「ふつう」になってゆくのかもしれません。

ソースはイラワジ紙

Rangoon Housing Prices Drop, Signaling Market Shift

国内メディアが報じない部分、アウンサンスーチー氏演説

2度にわたる白内障手術を終えたアウンサンスーチー氏。くっきり見える視力を取り戻して、ミャンマー旧暦正月はじめての演説にのぞみました。現地紙のアップから、日本メディアが報じない部分を紹介します。

アウンサンスーチー氏の17日演説は日本の各紙に少しづつ報道されています。多くはベタ記事ですが、朝日は少し大きめの扱い。各社、ミャンマー支局のみなさまはとっても優秀な方揃いですが、本社整理部・編集部が割り当てるスペースは限りがあります。憲法関連とか国民が第一と力説部分とか、こちらで報じられている部分については朝日新聞サイトからご覧ください。

スーチー氏、政権発足後初演説 民主化完成へ改憲に意欲:朝日新聞デジタル

ここにアップされない部分を紹介しましょう。

他国に追い付け! 走れ! と尻と叩いている。
他国に20年遅れている。他国が歩いていても、ミャンマーは走ろう!頑張って追いつくのだ!(When people from other countries are walking, we need to run, taking great trouble to be able to catch them up.)と叱咤激励モード。

パパの言葉を堂々と引用している。

日本では安倍さんも麻生さんも石原さんも、そんなに露骨に「パパの言葉」を引用はしませんが、こちらは「My father said...」と堂々と引用している部分が何か所か。たとえば上記の、他国は歩いてもミャンマーは走れも、アウンサン将軍が第二次大戦後に言ったことの引用だとはっきり言っています。

どの国と親和性か、巧みに避けている

中国との関係は、日本との距離は、欧とは、米とは・・・あらゆる国が熱視線を注ぎながら、ウチの国との距離感はいかばかりか気にしています。日本人でも軍事政権時代の支援を恨まれてるのではと悲観的なこと言う人までいたりします(そんな事言いだしたら中国なんか断交しなくちゃならなくなるのですが)。そんなこんなで、今後のミャンマー外交の方向性が注目されるのですが、「我われの国はすべての国と良い関係を築いてきた。これは我々の国がとても誇りにできることである。世界中の人々からミャンマーは尊敬されている。なぜか。激しい逆境から立ち直ってきたレジリエンスがあるからだ」Since the attainment of independence, our country has maintained good relations with all parts of the world. This is something our country can be very much proud of.always won international respect. Why? Our people could have been resilient amidst the dramatic woes, showing their talents.

と隙を見せません。

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パパの言葉を引用しつつガードも固い今回の演説ですが、国の進む方向は明確に述べられていて、当面国民はついてゆくだろうと感じられます。願わくば他国から横やりが入らないことを願って・・・

 

イラワジ紙英語版に全訳が載っていますので参照ください。

Irrawaddynews - I’m in favour of entire people regardless... | Facebook

 

ミャンマー新年の光景いろいろ、つかまっちゃった〇〇が釈放される日

ミャンマーメディアに載る新年の光景、面白そうなものを集めてみました。

 

定番のひとつ。仏さまに水をかけてゆきます。

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つかまっちゃった動物を放してあげる・・・というのは大いなる功徳を積む行為でして、正月には庶民も活発化します。

鳥さんは大空にはなたれ・・・

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お魚も湖へとかえってゆきます

 

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そして、「つかまっちゃった人間様」も解放されたのが今年の目玉。

NLD政権お約束の「政治犯の釈放」

農民運動でつかまっちゃった人も・・・

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学生運動でつかまっちゃった人も・・・

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こうした政治犯だった人というのは、日本流でいうところの左巻きの人も多かったりして、ストライキを扇動し進出企業の日本人駐在員を苦しめたりするケースもあります。ちょっと複雑。

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定番シュエダゴンパヤーで押し合いへし合いの善男善女。日本の「元旦の川崎大師の光景」ですね。

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ともあれ、旧暦新年がミャンマーにとってさらに良い年になることを願っています。

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写真ソース

Elevenmedia

https://www.facebook.com/ElevenMediaEnglishEdition/?fref=photo

イラワジ

https://www.facebook.com/IrrawaddyBurmese/?fref=ts

7Days

https://www.facebook.com/7daynews/?fref=ts

人間様の詳細はこちらへ

ミャンマー政府、第1陣に続き政治犯83人に恩赦 - 産経ニュース

情報省

https://www.facebook.com/MOIWebportalMyanmar/?fref=photo

 

 

ミャンマーの新年は航空機も神事ならぬ仏事でテイクオフ

ミャンマー歴正月の光景。ミャンマー国際航空もお坊さんのお浄めの儀式を経て飛び立ちます。

お経をとなえながら。。

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ここのところミャンマーの空はやや混乱気味、次から次へと新規零細航空会社が乱立しています。

新しい年、ミャンマーの空で大きな事故なく無事に離陸できることを願い、そして祈っております。

写真ソース。ミャンマー国際航空

https://www.facebook.com/8Mofficial/?fref=photo

アウンサンスーチー氏が手術を受けていた

ミャンマーでM6.9の大地震が発生しているのに、アウンサンスーチーが陣頭指揮をとったり現場入りしたりの(当然期待される)画が現地メディアに載らないなあと思ったら、手術を受けていたのでした。

アウンサンスーチー氏の白内障の手術を先週と本日(2016.4.16)の2回にわけて実施。無事終了して退院。

白内障は、眼球の中のレンズ(水晶体)が混濁して視力が低下する病気です。一部、外傷によるものとか先天性とかありますが、大部分は加齢によるものです。70歳超えの年齢を考えれば、加齢によるものです。

手術そのものはシンプルです。濁ってしまった水晶体(レンズ)を取り出して、代わりに人口水晶体を入れます。人工水晶体は、厚さを調整して焦点をあわせるなんて機能はありませんから、近いところを見るバージョンか、遠いところを見るバージョンを選択してどちらかを入れます(選択したバージョンと異なる方を見るときには眼鏡で矯正。今後はアウンサンスーチー氏の眼鏡姿が見られるかもしれません。コンタクトを選択しなければ)。

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今回の手術も1時間半ほどで問題なく終了しています。もちろん健康不安説なんてことは余地なく、人並みに70代だったということです。

そして、アウンサンスーチー氏はミャンマー国内でできる医療処置なら国内で済ませ、簡単なことでも先進国に出かけてやる多くの途上国リーダーとは違うという(ミャンマーの医療を信じている)ことも銘記されます。

 

手術はネピトーの専門病院で実施

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ソースはイラワジ紙

https://www.facebook.com/theirrawaddy/

【追記】
その後、手術チームの画像も友達のFBから流れてきました。

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Helen Aye Kyaw - ေစတနာေမတၱာ ဂရုဏာ အရင္းခံၿပီး... | Facebook



 

 

ミャンマーM6.9大震災の現状:こちらに継続的にアップしてゆきます

2016年4月14日発生したサガイン州M6.9大震災の現状、このエントリーに貼りつけてゆきます。

【4月14日 日本時間13:00時点】

1.現地報道各紙(とりあえずネット発信積極的なイラワジ。Mizzima、7days、Mediagroup、情報省あたり)は現地入りできていない模様。
個人FBにアップされたこの動画を複数メディア横並び掲載(Mizzima、イラワジ)

https://www.facebook.com/tin.h.win.75

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こちらのパゴダが崩壊した写真も複数メディア同時掲載(情報省、イラワジ)

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2.政治リーダーたちの動きが報じられない

 これが日本なら首相や官房長官が作業着姿で登場して、ちょっと拙いリスクコミュニケーションを始めてるハズだが、アウンサンスーチー氏もティンチョー氏もウィンテイン氏もティンウー氏も登場していない

3.報道各紙、上記横並び画像を載せた次には、ノンビリ水かけ祭りの画像になってしまう

4.フェイスブック災害情報センターの無事確認欄。マメな人はクリックして無事を知らせている。管理人のミャンマー人友達のなかでは13:00現在、24人が無事を知らせるクリック。これらとつるんでいる連中を考えると、ヤンゴン住民はほぼ無傷と推測される(地震後も、水かけ祭り、プールではしゃいでる無邪気な画像アップ複数

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5.マンダレーベースの友人は無事クリックしていない。こちらからメッセージ送っても返答がない(心配だ)

6.メディアの動きが鈍いのはティンジャン連休体制のためもあると思われる(ミャンマーのカレンダーでは今週~来週20日まで休日真っ赤)

7.ミンアウンフライン将軍(ミャンマー軍トップ)FBも、ドネーション写真のまま
洪水やテロ対応で軍のめざましい写真はここにアップされるので引き続き注目

 

【4月14日18:30追記】

M4.0の余震。場所は(google翻訳によればabout 30 miles west of Mineral City center)

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崩れたパゴダ (ソース情報省HP、イラワジが転載、Voiceも転載

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冒頭書いた、マンダレーベースの友達は無事確認

4月15日15時追記】

現地メディアの震災報道、低調です。イラワジ、Mizzima、情報省、7days、eleven、いずれもティンジャン水かけ祭りの楽しそうな画像、野外コンサートで水を浴びながら踊りまくってる動画がてんこ盛り。震災で自粛という発想はゼロ。

イラワジ紙にいたっては、サガイン地震の画像が新たに加わらないのに、熊本の画像の方が目立ってます。ティンジャン連休で記者が手薄ないま、僻地の地震よりも、編集部にネットで流れてくる画像ということでしょうか。

管理人の友達はほぼすべて無事確認できました。友達の友達、マンダレー大の人々も楽しげな画像アップ、大丈夫そう。

【4月17日1:00追記】
このような災害が起こっているのにアウンサンスーチー氏が陣頭指揮とってる姿が見えないなあと思っていたら、この部分のナゾは氷解。2回にわけて手術を受けていたのでした。

 

www.myanmarinfo.jp

 

 

 

ミャンマーサガイン州大地震、現地からの画像貼っています。無事を願っています

ミャンマー北部大地震ヤンゴン・ネピトーをはずれるとはいえ、被害の状況が気になります。

さしあたり私のフェイスブックには「俺は(私は)無事だ!」というエントリーが続々入ってきてはおりますが、、、

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ひたすら友達の無事を願っています

f:id:tabibito12:20160414082621p:plain動画です(現地在住のTV技師投稿)

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動画

https://www.facebook.com/IrrawaddyBurmese/?fref=ts

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情報省FBから

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情報省FB

その後の続報は↓に貼ってゆきますのでこちらご覧ください。

 

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